先日、ホーカーセンターのハイエナことヤンピンさんが、分もわきまえずに奥さんとシンガポールの高級おしゃれレストランで食事をして来ました。
なぜこんな事になってしまったかというと、私が長年日本語を教えている生徒さんの一人が、そのレストランのオーナーでして、彼からよかったら今度うちの店で食事をごちそうさせてくださいというオファーがあったのです！
どこのお店かというと、シンガポールの中でも屈指のオシャレ通り、青山か代官山のような雰囲気漂う Ann Siang Rd. にあります Lolla（ローラ）という店です。
３年続けば上出来だと言われている飲食店激戦区のシンガポールで、もう９年も続いているもはや老舗級のレストランです。
外観も店内のインテリアも、名前の割には傷だらけではなく、とてもオシャレで、デートにもピッタリでしょう。
この店はオーナーが複数いて共同経営しており、私の生徒さんはその一人なのだとか。まずは彼にお店の中を少し案内してもらいました。
１階にはカウンターの席がたくさんあり、調理場が見えます。美味しそうな料理や食材が見えて、見ているだけでお酒がすすみそうです。
そして階段を降りると、地下にもテーブル席と、ワインなどが楽しめるミニバーがあります。ミニバーの前には綺麗なドライフラワーが飾られているのですが、これはオーナーの一人が毎週自分でデコレーションするのだそうです。
さてそれではさっそくいただいたお食事を紹介したいとおもいます。
まずは白ワインとスパークリングウォーターをいただいて、なんだこの美味しいワインは！先日ランカウイで飲んだ１本５ドルのワインと全然違うぞ！などと考えていると、料理が運ばれて来ました。
まず１品目は Toasted Sourdough with Kombu butter
「サワードウ・ブレッドと昆布バター」です。
この昆布バターが素晴らしく美味しかったです。これがあれば半永久的にパンを食べ続けられるような気がしました。
２品目は Burrata with Persimmon and Honeycomb
「ブラッターチーズと柿と蜂の巣」です。
柿もチーズも蜂の巣も全部美味しい。ハーモニーとかよくわからないですが、とにかく１つ１つがとても美味しかったです。とくに蜂の巣は歯ごたえがあり、甘いだけでなく旨味というかダシのような物が出てた気がします。
３品目は Sea Urchin Pudding
この店の名物料理「ウニとイカスミプリン」です。
これはお店のイチオシ料理だけあって、絶品でした。ウニもプリンもすごくまろやかで濃厚で、ワインがよくすすみます。これだけで２、３杯いけますね。
４品目は Grilled Avocado
「グリル・アボカド」です。
白いチーズソースの上に焼いたアボカド、それにフェンネルという野菜がのっています。チーズソースとアボカドが絡み合うとなんとも言えない美味しさです。フェンネルも甘くて美味しかった〜。
ここで大きなグラスが運ばれてきて、赤ワインもいただきました。この赤ワインがものすごく飲みやすくて、濃厚で苦みもあるんですが口先で全く留まることがないというか、とにかくスイスイと口の中に入ってきます。
超軽い新素材のラケットを初めて振ってみたような感じでしょうか。今まで使っていたあの重いラケットはなんだったのかと、そんな気持ちになりました。
料理はまだまだ続きます。
５品目が Chanterelles with lentils
「アンズタケとレンズ豆」です。
これもまさに酒飲みのために開発された料理ですね。マンチェゴチーズとの相性が抜群です。おにぎりの中に入れたい！と思ってしまいました。
６品目は Savoy cabbage and guanciale
「サボイキャベツとグアンチャーレ（豚の頬肉）」です。
サボイキャベツは、ヒダがたくさんあってエイリアンの卵みたいな（ふさわしい表現かわかりません）見た目なんですが、歯ごたえがあってすごく良かったです。そして歯ごたえと言えばこの豚の頬肉も、噛めば噛むほどに美味しく、赤ワインによく合います。
７品目は Pigeon with Smoked Eggplant Purée
「鳩とスモーク茄子のピューレ」です。
最初は鳩を食べるの！？と思ったんですが、一口食べてみて、もうそんな事どうでもよくなりました。まず鳩とは思えないくらいの肉厚に、焼き方が絶妙なレアで、生肉をいただくってこんなに贅沢な事なんだなと思いました。
スモーク茄子のピューレがまたまろやかで、タレとからませて肉と一緒に口に入れると、もう口の中がえらいことになります。
さらに足の部分ですが、これはまた焼き方も違うので、ステーキの部分とは違うお味を楽しめます。もちろん赤ワインとの相性は抜群です。
これが最後のとどめでしたね。完全にヤラレました。
この料理のおかげでワインがすすんでしまい、いい感じに酔いが回ってものすごく幸せな気分です。この気分のままさっさと終われ今年！と思いました。
ここで最後にデザートが３品運ばれてきました。あと美味しいシェリーも。
Cheese Cake
Smoked Dark Chocolate Icecream
Pear galette vanilla ice cream
まず「チーズケーキ」ですが、これは非の打ち所がありません。ここまで完璧なチーズケーキは食べたことがないですね。粗を探すのが不可能な、まごうことなきチーズケーキです。
「スモーク・チョコレートアイス」は、どうやって作ったのかわかりませんが、口に入れると芳醇な薫製の香りが口の中に広がります。ウィスキー飲みてー！と思いました。
最後に「梨ジェラートバニラアイス」ですが、ちょっと溶けたアイスがデニッシュと絡み合うと、腰が抜けるような甘さと食感です。人とシャアしたくない、全部一人でたいらげたい、そんなスイーツです。
ぶっちゃけると、この３つを同時に持って来るなよ！と思ってしまいました。１つ１つ、暗室かどこかに籠って、時間をかけて食べたくなる絶品スイーツですね。私が死んだときはこの３品を棺桶に一緒に入れてください。
そして一緒にいただいたシェリーも独特な甘い香りで、最後のとどめを刺されました。
お腹いっぱい胸いっぱいの大満足です。満足という言葉はふさわしくないですね。燃え尽きた感じでしょうか。満たされすぎて心身が昇華してしまいました。
きっと彼は私たちのために手抜きいっっっさい無しで、最高のラインナップを選んでくれたのだと思います。本当に御馳走様でございました。
聞く所によると、このお店は料理の質もさることながら、ワインの品揃えもすごいらしく、シンガポールのワイン好きが集まるようです。私も料理を食べてみて、それはよく納得できました。お酒を楽しむために作られたような料理の数々ですもの。
でもコーヒーやティーなどもありますので、お酒を飲まない方でももちろん大丈夫です！
お店の雰囲気もとてもよく、スタッフのサービスも素晴らしかったです。私の生徒さんが、本当にしっかりした誠実で聡明な人なので、その彼の人柄が出ているレストランだなあと思いました。
お値段のほうも気になると思いますが、上記に店内にかけられていたMENUの写真があるので、参考にしてください。
チェーンレストランなんかよりは、もちろんお値段は高めになると思いますが、このAnn Siang Rd.というロケーションは家賃が半端なく高いですから、この辺りのお店はどこもこのような価格設定だと思います。
それにしたって、このお店で得られる物はその価値が十分にあるはずです。
シンガポールのフリーペーパー、Mangosteen Clubにも広告が載せているのだとか。
日本人はみんなマナーが良くて、味も正しく評価してくれる良いお客さんなので、ぜひたくさん来て欲しいと言っていました。
営業時間ですが
【月曜〜土曜】
12:00 - 14:30
18:00 - 23:00
【日曜】
11:30 - 15:00
18:00 - 22:30
※チャイニーズニューイヤー、ハリラヤプアサ、クリスマスはお休み
私たちが訪れたのは午後６時半と早かったのですが、７時を回るとお客さんがどんどん入ってきました。金土の夜などは予約したほうが無難かもしれません。
住所は 22 Ann Siang Rd, シンガポール 069702 で、最寄りのMRT駅は、China Town駅と、Telok Ayer駅です。
お店のホームページと、ドリンクメニューはこちらです。
http://www.lolla.com.sg/menu/LOLLA-WineList_.pdf
興味がある方は、ぜひ一度足を運んでみてください！
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