シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

マレーシア生活で不便なこと

私がマレーシアに家を借り住み始めてからもう2年経ちます。もうだいぶマレーシアの暮らしにも慣れてきましたが、未だに不便に感じることがたくさんあります。別に不平不満を言ってるわけではないのですが、単純に不便だなぁと思います。

おそらく、よくこんな事やってるわと思われるはずです。私も未だに時々そう思いますから。

 

移動手段は自転車かタクシー

私たち夫婦が住んでいるのはジョホール州にあるクーライ(Kulai)という町で、この町がまたなかなかだだっ広くて、ショッピングモールも3つあるような所なんですが、町の中を走るバスが全くないのです。

なので私たちが移動するときは、もっぱら自転車か、Grabタクシー *1になりますが、まず町自体が車かバイクで移動する事を前提にデザインされているので、自転車はおろか、人が歩くための歩道もほとんどありません。ですから自転車で町を移動するのは正直楽ではありません。

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じゃあ車かバイクか買えばいいんですが(ものっすごく買いたい)、私も奥さんもマレーシアの居住ビザがあるわけではありませんから、バイクなどを買う事ができないのです。

でも車がなくて一番辛いのは、実は移動の事ではなく、大きい買い物ができないという事です。

去年新しい扇風機を買ったんですが、そのときは事前に下調べをして、この店であれを買うという事を決めてから、車を持っている友人にお願いして一緒に買いに行ってもらい、彼の車に載せて持って帰りましたが、ほんとめんどくさいです。

あと私は日曜大工が趣味なんですが、材料も買いに行けません。もしも車を手に入れたら真っ先に買いに行きたいものは、セメントですね。

 

洗濯はタライで

実はうちには洗濯機がありません。どうしてかと聞かれると、借りた当初からなかった、そして未だに買っていない、ただそれだけです。

どうして買わないかというと、シンガポールに住んでいた時に、新しく買った洗濯機(日本のいいブランドのやつ)が2年くらいで壊れたんです。その時に、こんなしょうもない巨大なゴミを買うのはもうたくさんだと思ったのです。

で、どうしているかというと、このご時世にタライで洗っています。

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タライに水を入れて洗濯物を入れて、それを足でバシャンバシャンと踏むわけです。普通の洗剤は使わず「ベビーまぐちゃん」というマグネシウムが中に入っているらしい袋を入れて一緒に洗います。まぁどれだけキレイになっているかよくわかりませんが、とりあえず匂いは消えるので、よしとしています。

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そしてバシャンバシャンと100回か200回くらい踏んだら、水は捨てて全ての衣類を手で絞ります脱水の工程です。この作業が非常に大変で、ほどほどにやらないと手首を負傷しますし、絞りすぎると衣類ものびてしまいます。

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そしてまた水を入れてバシャンバシャンと足で踏んで手で絞る、これを3回、時には4回繰り返します。キレイになったなと思うまで。そうしてからやっと外に干すわけです。

これはほんとに自分でもキチガイじみていると思いますが、逆に私は誰よりも洗濯機のありがたさを知っているつもりです。

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飲み水は買いに行かなくちゃいけない

マレーシアの水道水は基本的に飲まない方がいいと聞いています。一度沸かしたら飲めると言う人もいますが、だいたいみんな水道の蛇口に浄水器をつけたりしています。

浄水器はそんなに高い物ではないんですが、主に低所得層の人たちはそれを買わずに、自分たちで外まで水を買いに行くんです。でもコンビニなどで売っているペットボトルのミネラルウォーターを買うという意味ではなく、ミネラルウォーターが出る自販機があって、そこにペットボトルのような容器を持って、水を入れに行くわけです。

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このマシーンはだいたい10セント*2硬貨で、1〜1.5リットル水が出てきます。

ですからうちの場合はだいたい2日に1回、スープを作るのであれば1日1回、このマシーンがある所まで、1.5リットルのペットボトル4本持って、5分くらいの道のりを歩いて水を入れに行くわけです。

毎朝小川まで水を汲みに行く、アフリカの人達のような生活ですね。

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もうさほど大義でもないし、軽い運動になっていいとさえ思えるようになりました。

 

このマシーンを使う人のほとんどが、浅黒いマレー系の人達で、だいたいみんな車で来て、4リットルくらいの大きいプラスチック容器2、3本に入れて帰るのですが、見るからに外国人の私が、小さいペットボトルを何本も持って徒歩でやって来るのを、奇異な目で見られる事もあるので、それがちょっとだけイヤです。

 

以上の3つが、今の所不便だな〜と思うことで、まぁこれからも改善される見込みは非常に薄いと思います。

他には不便とは違いますが、蚊が多い野良犬が怖いニワトリがうるさいなど、生き物との共存にも時々手を焼いています。

恵まれない私たちに、みなさんどうか愛の手を。

 

*1:スマホなどで呼ぶことができるタクシーで、出発地と目的地を決めると料金が最初に表示されるので、ぼったくられる事がない

*2:2.6円