シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

闘病日記

ご無沙汰、ヤンピンさんです。

 

破竹の勢いで記事を書き続けていた私ですが、ここ一週間ピタッと止まってしまいました。というのも先週はずっとジャカルタに行っていて、記事が書けなかったんですが、さらに帰ってきてから風邪をひいてしまい、今の今まで世を恨みながらずっと寝込んでいました。一体全体私の身に何が起こったというのでしょうか。

 

風邪の兆候は、実は一週間前にもう始まったいたのです。

あれはジャカルタで友人と合流したときの事です。友人が今までちょっと風邪気味だったというのを聞いて、なんだよだらしない、私なんか風邪なんてものはここ数年ひいてないよ、と言ってしまったのです。わたしはその直後、ヤバい事を口にしてしまったなと少し後悔しました。

これは私の人生における失敗の定番なのです。たとえば

誰もオレの自転車なんか盗まないよ、と言った三日後に自転車が盗まれたり、あいつはオレに夢中なのさ、と言った次の週に彼女にフラれたり。

 

そんなモヤモヤした気持ながらも、旅行中はそんな事は忘れていたのですが、先週の金曜日の夜に帰ってきたときに、咳が出るのです。なんか風邪っぽいなぁ、と思っていましたが、一晩寝れば治ると思っていました。しかし次の日、頭もクラクラして、容態が悪化しています。しかし朝から日本語のレッスンが二つあります。これは直前すぎてさすがにキャンセルはできないので、意識朦朧としながらも2つのレッスンをこなしました。終わってみると、体が痛いし熱もありそう。

すぐに横になって休みましたが、容態は悪化の一途をたどります。

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ここで普通は病院に行ったりしますが、私は大の病院嫌いで、最後に風邪をひいたのは数年前ですが、それも自力で治しました。

治し方はというと、たくさん着込んで、熱いお茶を飲み、汗をかきまくる。これだけです。これをやるとだいたい熱は下がり、あとは安静にしていれば時間はかかりますが治ります。だから病院にも行かないし、薬も基本的に飲みません。

ですから今回も服を3、4枚着込み、奥さんに生姜とナツメヤシのお茶を作ってもらい、それを飲んで布団にもぐりました。しばらくすると汗がブワーッと出て来て、体も楽になりました。しかし完治というほどではなく、しばらくするとまた熱っぽくなり、体全体が痛くなってきました。

これは時間がかかるかもなと思い、とりあえず次の日のレッスンは全てキャンセルしました。私より年上の生徒さんは、みんな口を揃えたように「水をたくさん飲んでください」と言ってくれます。

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そして容態はかわらぬまま夜になりました。私は汗かきの術が通じない今回の風邪に脅威を感じていました。そしてこのまま朝までこんな状態だったら、さすがに死んでしまうと思い、奥さんにお願いして、薬を買ってきてもらいました。

こちらに住んでいる人なら一度は耳にしたことがあるんじゃないでしょうか。

パナドールです。

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めちゃくちゃ効く風邪薬なのですが、だからこそこれは最後の手段なのです。こんなのに依存してしまったら、身体は弱くなる一方ですから。

買ってきてもらってからも、奥さんにほんとに飲むの?どうするの?と言われ、2時間くらい飲まずに我慢したんですが、夜の10時くらいにホントに死んでしまうと思って飲みました。

飲んで布団に入ると、すぐに眠ってしまったのですが、1時間後くらいに起きたら、寝汗をびっしょりかいていて、頭痛も身体の痛みもとれていました。さすがパナドールだ、パナドッてほんとによかった、と思ったのですが、しばらくするとまた身体が重くなり始め、朝起きるとまた症状は元にもどっていました。

 

そして次の日、日曜日もまったく同じことの繰り返し。次の日のレッスンをキャンセルして、頑張って汗をかくも治らず、夜中に我慢できずにパナドールを飲む。そして症状は一時的に良くなるも、また数時間後には元の状態に。

さすがの私も疲れ果て、頭も意識朦朧としてきて、今朝ついにクリニック(病院ではない)に行く決断をし、奥さんが出勤したあと一人で行ってきました。

朝9時にオープンなので、9時ちょうどに行ったのですが、もうすでに7、8人くらいの患者さんがいました。

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私は寒気がするし、クリニックはエアコンが効いていて寒いというのを知っていたので、がっちり着込んでマスクまでして行きましたが、他の人は短いスカートにTシャツ一枚、髪が濡れたままのおばさんなどもいました。そして待つ事45分、ついに私の番になり、部屋の中に呼ばれました。

先生は人の話をまっったく聞かない人で、私が症状を言おうとしてもすぐに話をさえぎり、一人で話続けます。鼻水は出るかというので、たまに出ますというと、ティッシュを3枚も4枚もとって渡します。今は出てないですけど。

パナドールを飲んだかと聞くので、じつは昨日飲みましたというと、私の薬はもっともっと強いから安心しなさいとドヤ顔。それでもちゃんと私の症状を全部把握していて、色々と薬を出してもらいました。そして案の定、とにかく水をたくさん飲みなさいと言っていました。今回は、診察料とお薬代で36 SGD *1 くらいでした。

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フラフラしながら家に帰りさっそく薬を飲むと、数時間後にはさっきまでの苦痛が嘘のように身体が楽になり、薬の力の凄さをまじまじと思い知りました。

そして横になりながら、身体のどこも痛くなく穏やかでいられる事が、こんなに幸せなのかと改めて実感ました。そして天井を見ながらゴスペラーズの『永遠に』を口ずさんでいました。

いつもは人に対して、あまり薬を飲むんじゃない、自力で治したまえ、なんて偉そうに言っているのですが、やはり仕事を休みたくない人は病院や薬に頼まざるを得ないのかなと痛切に感じました。私が今回クリニックへ行く事を決断したのも、実は今週中に終わらせなければならない仕事があったというのが、正直なところです。しかも今回、日本語のレッスンをいくつかキャンセルしてしまったせいで、3万円ちかく稼ぎ損ないました。月給が3万円下がったら悲しいですよね。

 

この三日間、非常に辛かったですが、色々と勉強になりました。とりあえずもう二度と、風邪なんてここ数年ひいてないよとか調子にのった事は言わないようにします。

 

*1:3000円