前回の話
バングラデシュ旅行記12 高級ホテルに泊まる - シンガポール漂流生活
少し休みおなかが空いていたので、ホテルの隣りにある AHALI Restaurant に行ってみる。店のデザインも今風でメニューも色々あるし、値段も良心的だ。
セットメニューとラッシーを頼んだ。ベンガル料理以外の食べ物に最初は興奮して、こいつは最高だなと思った。
ラッシーが先にきたが、ヨーグルトというよりは甘い牛乳だ。
そして料理がきて、一口目はうまーい!最高だ!と思ったが、だんだんとまぁ普通だねになり、最後はあんまり美味しくはないなと思ってしまった。
そしてスプライトも一本飲んで、合計430TK(550円)。やはり安いが、マレーシアのレストランとだいたい同じくらいだ。しかし高級料理店の雰囲気なので、やはりお得感はあるが。
店を出てリクシャーに乗り、バヤジッド・ボスタミ廟という所へ向かった。イスラム教の聖者の名前なんだとかで、大きなスッポンがいるということで有名。市街から北へ2.5kmという、少し離れたところにある。
CNGをつかまえて、バヤジッド・ボスタミまでいくら?と聞いたら、ベンガル語で何を言ってるかわからなかったが、とりあえず乗ってから車内で辞典を引いてみると 120TK(150円)だった。
どんなに遠くても、どんなドライバーにあたっても、非常に安心して乗れる。ここの人達はぜったいに相場の2倍とかふっかけて来ない。これは間違いなくツーリズムが発達していない事の恩恵だろう。
ボスタミ廟についたらしく、車を降りて小道をすすんでいく。
脇の商店のおじさんがコレを買えと、袋の中にパンとバナナと棒みたいなのが入ってるのをすすめられた。スッポンのエサかなと思って20TKなので一つ買った。
その横の店に、イスラム教徒の帽子を売ってたが、帽子もディスプレイも可愛かった。
もう少し歩くと左手に池があり、みんな思い思いにスッポンを呼び寄せようとしている。
さっそくスッポンが来て、ある少年の前に現れた。でかい。
少年はスッポンの顔の前でバナナをゆらゆらさせているが、スッポンは口を開かない。ガイドブックに書いてたとおり、肉しか食べないのだろう。じゃあなぜ未だにパンとバナナが売られているのか。
家族連れや子ども達もいるが、はしゃいでいる人はおらず、ただ池をじっと見つめていたり、のんびりとした雰囲気が漂っている。
しばらくして何かを大量に持ったおじさんがやって来た。
まずニワトリの羽根らしき物を一つかみにして、グワッと池に撒いた。他にもよくわからない肉クズのような物を撒く。しばらくするとスッポンが寄って来た。オジさんはついに数センチ四方の肉片を出して、それを棒に串刺しにし、それを水中でスッポンの顔の前に差し出すと、スッポンがパクッと噛み付いた。
そうすると子どもたちやオバさんたちも一斉に集まってきて、我先にとスッポンの頭を撫で始める。スッポンの頭をなでてから、その手で自分の頭もなでる。よくわからないが願掛けのようなものか。
さらにオバさんはスッポンの左手をつかんで放そうとしない。そこへ色んな子どもが寄ってきてスッポンを撫でまくった。スッポンも大変だなあと思った。
私は肉以外は役に立たないとわかったので、自分のパンもバナナも子どもにあげ、まわりの人をジッと見ていた。
しばらくして飽き、池の後ろのほうに何かあるのを見つけたので行ってみた。
階段があって、登りきると祠みたいなものがあり、よくわからないピラミッドか棺桶のような物が安置されていて、みんな拝んだりしている。
さらにそこを出て奥に進むと、物乞いが地面に7、8人いて手を出している。とりあえず無視して先に進むと、またお墓のような物が何カ所かあって、ちょっと来いとイスラムの正装をした男性に呼ばれ、そのそばまで行くと、埃たたきのようなもので肩と頭をポンポンされ、なにかを唱えられた。
そして墓の中にお賽銭と言われたので20TK入れようとしたら、ダメ、もっと大きいの、500TKか100TKと要求される。しかし頑なに笑顔で断り、結局20TKだけ入れさせてもらった。
同じような事を、違うオジさんとその後2回も、次の所でも繰り返す。最後にみんな寄ってきて、どこから来た?といつもの質問。結局最後は興味津々なところを示すのがバングラデシュっぽい。
帰り道は物乞いみんなに20TKずつ配り、配り、配ると、あっというまに小額紙幣が全部なくなってしまった。
ちょっと普通のバングラデシュの物乞いと違う雰囲気だった。子どもを差し向けたり、同じ人が何回もせがみにくる感じ。この裏にはスラムのような集落が見えた。
帰りはバスに乗ってみたが、乗ってから細かいお金を使い果たした事に気づいた。財布の中に一枚だけコインが入っていたので、何タカなのかずっと目をこらすがアラビア数字が見当たらない。となりのお兄さんが見るに見かねたのか、それは1タカだと教えてくれた。
結局100TKで払い、お釣りをもらった。
ホテルの前に戻ってきて、もう現金がなくなりそうなので、両替しに行った。
Googleマップに書いてあるとおり、あるビルの5階にエレベーターで上がってみたが、それらしき店がない。すると5階からエレベーターに乗ろうとしていた青年が、エレベーターから降りてきて、こっちだよと案内してくれた。
無事にその両替屋を見つけ、カウンターに着いたが、青年は私がちゃんと替えれるかまだ後ろで見てくれている。ありがとうと礼を言うと、去って行った。外国人を最後までしっかりと助けたいようだ。
100シンガポールドル替えたが、レートはダッカと同じ62TKだった。
ホテルに着いたが、腹がおかしく案の定また下痢をしてしまった。振り出しに戻る。
昼ご飯があまり良くなかったらしい。
ケトルでお湯をわかし、お茶を飲んで少し休む。
時間は午後6時になり、多少お腹が空いていたので、何を食べるべきか迷った。
とりあえずインド料理の店に行って、ベジタリアン料理でも探そうと思って外へ出た。
仕事終わりで、たくさんの人と露店が出ていた。果物屋もたくさんある。
なんとなくレストランには向かわずまず、少し歩いてみることにした。そのほうが腹も減るし。
しばらく歩いたところでスーパーを見つけた。バングラデシュでは初めて見るスーパーマーケットだ。小さかったが、ヨーグルトが売っていたので、一個買って、外で食べた。すごく美味しかったので、悩んだ末もう一個買い、さらにシリアルバーみたいなのも買った。あとはフルーツでも買って部屋で食べようと思った。
帰りにホテルの近くのフルーツ屋で、また葡萄とミカンを一個買った。100TK。
ホテルの部屋に戻ってさあ食べようとすると、部屋をノックする音が。開けると蝶ネクタイをしめた、モンゴロイド系のボーイさんがいて、フルーツを持ってきてくれた。そんなサービスがあったとは知らなかった。
スイカにパパイヤにバナナ。これで夕食は間違いなく充分だろう。しかしフルーツはそんなにたくさんは食べられない。結局葡萄とミカンは半分も食べられず、シリアルバーは完全に手をつけなかった。
そしてまた便意を催しトイレにいく。明日はまた治るだろうか。
たぶん昼に食べたチキンがいけなかったと思う。今は肉を食べないほうがいいんじゃないか。
部屋で11時近くまでスマホをいじったり、本を読んだりした。
さすが高級ホテルのベッドは寝心地が良い。
つづく
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