シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

バングラデシュ旅行記5 ニューマーケットへ行く

前回の話 

バングラデシュ旅行記4 オールドダッカ散策 - シンガポール漂流生活

 

時間は昼の12時を回っていたので、リクシャーに乗ってグリスタンへ戻った。帰り道も、またもやすごい渋滞に巻き込まれなかなか進まない。急いではいないが、止まっているときも日差しに焼かれ、土埃が飛んで来るのでまいった。

 

やっとホテル近くに着き、ホテルの向かいのバザールで、昼ご飯にキチュリというのを食べてみた。カレー炊き込み御飯に、ポテトサラダ、揚げた茹で玉子などをのせ、そこにスープみたいなカレーをかけて混ぜて食べる、というものだと思う。刺激が足りない人は、青唐辛子をポリポリ齧りながら食べるのかな。なかなか美味しい。

 

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食べてながら店を観察していると、色んな人が来て挨拶したり、じゃれ合ったり、喧嘩も起こりそうになっていたり、人間模様がすごい。かといってサービスも忘れることなく、足りない物はないかとか、手はこれで洗えとか、色々気を遣ってくれる。

今までバングラデシュ人の事を、割と無気力で仕事もあまり好きじゃない、たとえば東南アジアの男性にありがちな型かと漠然と思っていたが、この2日間でこの人たちけっこう良い仕事するなと思い始めた。

 

お会計のときに、くしゃみが出そうになったが結局しないというアレをやったら、みんな爆笑してた。世界共通の鉄板ギャグかもしれない。

 

帰りに近くでポメロを食べた。果物を一口サイズに切って小皿に乗せている店があるので、気軽に果物も食べられる。このポメロはとても美味しかった。

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ホテルに戻りTシャツなどを洗濯して部屋に干して、少し昼寝をした。

夜はあまりぐっすり寝られそうにないので、昼寝は重要だ。

 

 

午後3時過ぎに起き、また市内散策に出かける。

ホテルの前の道路はあいかわらず交通が激しい。

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知らない大きい通りを歩いて西に向かったが、リクシャーが全然おらずつかまえられない。

20分近く歩き、大きい交差点についてやっとリクシャーを捕まえ、ニューマーケットという所まで走ってもらうが、また渋滞がすごくリクシャーはすぐに止まってしまい、リクシャーのジイちゃんは、うんざりだよという顔をしていた。

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30分くらいかかり、やっとニューマーケットに着いた。

ニューマーケットは、その名の通りかなりモダンなマーケットで、新千歳の三井アウトレットモールや、バンコクのウィークエンドマーケットを彷彿とさせる。

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マーケットの真中にモスクがあったので入ってみると、ちょうどお祈りの時間で男性達がみんな集まってきた。

人の流入がすごく、出るに出られなくなってしまったので、せっかくだと思い一緒に列に並んで、見よう見まねでみんなと同じように礼拝をしてみた。10分くらいだったと思うが、立ったり屈んだり土下座したり何か唱えたりする。みんな真剣だ。

なかなか面白い経験だった。やはり長ズボンをはいて来てよかった。

これを時間通りに1日に5回するらしい。生活の中に色々な制限が出て来ると思うが、彼らの真摯な姿は心に訴えかけるものがある。なぜかよくわからないが、彼らの事が少し羨ましくなった。

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日も暮れて少し肌寒くなってきた。マーケットにはほんとに様々な物が売っていたが、やはりかなりモダンな印象で、店の人もオールドダッカに比べるとビジネスライクな感じがする。けっこうシャレたTシャツなんかも見かけた。

 

時間は7時。外は真っ暗で少し肌寒くなってきたので帰ることにして。

入口の前からリクシャーをつかまえたが、すごくプライドが高そうでピリピリした感じの男性。年は30代半ばくらいに見えた。短い髪をなでつけ、口ひげは剃っているがあごひげは長くてモシャモシャ。

リクシャーを発進させるときに、さっそく後ろのリクシャーとしばらく口論となったが、完勝したらしく、後ろのリクシャーはおとなしく無言で道を譲った。すごく理屈っぽそうな人だなぁと思った。

 

帰り道は案の定大渋滞で、まったく前に進まない。信号がやたら長く、10分くらい待ってやっと進んだかと思えば、200mくらいでまた信号につかまる。走っているときは熾烈な競争で怒号が飛び交う。彼や周りのリクシャーもイライラしてる感じだった。そんな彼の後ろ姿を見ながら色々な事を考えた。

彼は自分の人生をどう思っているんだろう。もし私が彼だったらどうだろう。彼がこの大変な生活、仕事を抜け出す方法はなんだろう。いくらか大きいお金をあげたら、そのお金で彼の人生は変わるのか。彼はプライドが高そうだからそんなお金は嬉しくないだろうか。

 

そして30分くらいでようやくホテルの近くに着き、ここでいいよと停めてもらい、久しぶりに彼の顔を正面から見たが、すごくおだやかな顔をしていて意外に感じてしまった。

ベンガル語で名前は何ですかと聞くと、笑顔で教えてくれた。長くて覚えてないが。いつもだけど、改めて良いリクシャーマンと縁があったなと思った。色々と考えることができた。

 

晩ご飯を食べようとレストランを探すが、なかなか良いところが見つからず、その前に広場でバザールを見つけたので、パンツを一枚パジャマ用に買った。

 

しばらく歩いてやっと良さげなレストランを見つけた。案の定メニューは全部ベンガル語なので、注文にてこずっていると、キャップを被った尾崎清彦みたいなおじさんが英語で話しかけてきて、注文を手伝ってくれた。顔立ちも服装も、ローカルにはかなり違う感じがした。

オジさんは食べ終わったみたいだが、こっちに来て座れというので、おじさんの向かいでご飯とチキンカレーを食べながら少し話した。

 

オジさんはブラマンバリアという、ダッカから東へ100kmほど離れたところにある町から、ダッカの大学に勉強だか、講習だかを受けに来ているらしい。博識で、北海道という地名も知っていた。

オジさんは、私がずいぶんゆっくりご飯を食べると言っていた。たしかに私より食べるのが遅い人はあまりいない。

おじさんにいつも何時に寝るのかと聞くと、とても怪訝な顔をしてなんでそんな質問をするの?というので、私の泊まっているホテルはすぐ近くだが、夜12時を回っても外は賑やかだから、バングラデシュ人は寝るのが遅いのかと思ったと言うと、このエリアはダッカのちょうど中心部分だから、夜遅くまで賑やかなんだよと教えてくれた。

20分くらい話し一緒に店を出た。オジさんは自分の電話番号を教えてくれ、もしブラマンバリアに来たら連絡くれ。あと旅行中なにか困った事があったらすぐに連絡をくれと言っていた。

 

帰りにまた広場でお茶を飲み、タバコを吸った。

よくタバコを吸うのは、そこに留まっていたいからだ。立ち止まって人を観察しているだけで充分面白い。

時間は8時くらいだったが、広場にはすごい数の人がいて、イスまで出されて小さい集会みたいになっている。今日は特別な日なのか、いつもこんな感じなのかはわからない。

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ようやくホテルに戻り、シャワーを浴びた。

その夜もやはり12時過ぎてもうるさかった。

 

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バザールで買ったパンツ。250TK(320円)

つづきますよ

yangpingsan.hatenablog.com


 

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