シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

山親父流 サワードウの焼き方(ストウブ、バヌトン不使用)

ほぼ毎週サワードウを作っているアラフォー山親父、ヤンピンさんです。

 

最近は奥さんもサワードウを作ってみたいというので、毎回かわりばんこに作っていたのですが、先日衝撃の告白をされました。じゃあ次はお願いね、と言うと、私もうサワードウ飽きたからいいわ、とあっさり言われました。

 

なんつう勝手な奴だと最初は思いましたが、まぁ好き嫌いをはっきり言うのがシンガポール人の特徴ですし、むしろ正直でいいなと思います。ほとんどの日本人はこういう人とはうまくやっていけないだろうなと個人的には思いますが。

自分の事を一般的な日本人だと思うなら、国際結婚なんて絶対しないほうがいいですよ。試練を乗り越えて一皮むけたいと真に思うのならば多いに進めますが。

 

 

でも私は依然としてサワードウ大好きですから、たとえ最後の一人になっても(もうなってるよ)これからもサワードウを焼き続けますよ〜。

 

さて、以前サワードウの種の保存方法を書いたんですが、焼き方も知りたいというリクエストがあったので、また自分なりのやり方をちょろっと書いてみたいと思います。

サワードウにさほど興味がない方にも、こんな風に作るんだなぁ、けっこう簡単なんだなぁ、と思ってもらえればこれ幸いです。

 

それではさっそく。

 

まずは、種の保存方法でも紹介したように、種が入ってる瓶に全粒粉(強力粉でもよい)を25gと、水(一度沸かした水道水を使用しております)25gを入れて、瓶の中でまぜまぜし、3時間ほど置いておきます。

 

すると中の種がもこもことふくれあがるので、2、3倍になったところで、50g取り出して、大きめのボウルの中に入れます。

ボウルはプラスチックよりも、ステンレスガラスがいいと言われております。私のステンレスのボウルは、見た目は汚いですが、それは焼く時に使っているためで、いたって清潔です。

Don’t judge a book by its cover. (表紙で本を判断しないでください(アーティストぶってジャケ買いとかしてんじゃねえぞ!))

 

50gの種に、今度は180gの水を入れます。180mlではなく180gです。

そして種と水をよく混ぜます。

 

次にそのボールの中に、今度は粉を250g入れます。

強力粉250gでもいいですが、私はいつも強力粉200g+全粒粉50gでやってます。

今回は気まぐれで強力粉190g+全粒粉30g+ライ麦粉30gでやってみました。とにかく合わせて250gになれば、なんでもいいということです。

米粉でもきな粉でも、謎の白い粉(末端価格1グラム6万円弱)でもなんでも、好きな粉を混ぜればいいじゃないですか。

 

そして、種、水、粉をよく混ぜたら、ボウルに蓋をして30分寝かせます。

寝かせると言っても、本当に寝ているわけじゃないので音はたててもかまいません(知っとるわ!)

 

30分寝かせましたら、海の塩を小さじ1入れます。

岩塩でも食塩でもなく、できれば海塩にしましょう。

うちの奥さんは以前塩を入れるのを忘れたことがありますが、やっぱり味がないサワードウになりました。あれはあれで美味しかったですが。

 

塩を入れてよく混ぜたら、また蓋をして30分寝かせます。

 

30分経ったら、今度はこねる、というか伸ばす作業に入ります。

この作業は、ストレッチ&フォールドなんて呼ばれています。

フォールドは折り畳むという意味です。折りたたみの自転車は、英語でフォーダブル・バイクと言います。

 

これは人によって色んなやり方がありますが、私が教わったのは、ボールの中で(ボールから出してやる人もいます)生地の端っこを引っ張って、折り畳む、これを全方向、5、6回やります。

一度伸ばした部分は、もうあまり伸びませんから、一周するとだいたいわかります。

このときに引っ張り過ぎて、生地をちぎってしまわないでください。ちぎれる手前で引っ張るのをやめます。普通のパンでもそうですが、引っ張ってちぎってしまうとグルテンが壊れてしまいます。

(下の写真に映ってるゴーヤーチャンプルは私の昼ごはんです)

 

一周ぜんぶ引っ張ったあとは、生地を裏返しにして、ヘラなどを使って生地をうまく丸めます。

どうやったっていいのですが、ポイントは折り畳んだ継ぎ目が見えず、張りが出るように丸めることです。キレイな真ん丸を作るのです。

でもそこまでこだわる必要はないので、まぁてきとうにやっていいと思います。とにかく全体をよく伸ばしてあげることです。

 

ストレッチフォールドが終わったら、また蓋をして30分寝かせます。

30分後、真ん丸だった生地がまたべたっとグデタマか、タレパンダのごとく平たくなっているので、それをまたさきほどと同じようにストレッチ&フォールを行います。

 

これを30分ごとに合計4回やります。

 

ストレッチ&フォールド(1回目)→30分休憩→(2回目)→30分休憩→(3回目)→30分休憩→(4回目)

 

やるごとに、生地同士がまとまって、手にくっつきにくくなっていくはずです。

4回目でもまだ最初と同じでベタベタしていたら、うまく伸ばせていなかったということでしょう。

 

4回目が終わったら、1次醗酵のため蓋をして1時間寝かせます。

一時間後、最高にグデーーーっとなっているはずです。

 

そうしましたら、今度は成形をします。

粉(強力粉でも全粒粉でも)と、粉ふるい(私は茶こしを使う)と、小型のボウルかお椀と、清潔な布を用意します。

 

私の布は見るからに汚いですが、これは元々インドで買った白い腰巻きを切ったやつで、前にこれに小豆を包んで茹でたらこんな色になってしまったんですが、まぁ問題ないだろうと思って使い続けてます。布ならなんでもいいんです、Tシャツでも、パンツでも。

 

まずはボールの中の生地の上、そして端っこにも、よく粉をふり、テーブル(まな板でもいい)の上にも同じく粉をよくふっておきます。

 

そしてボールを逆さにして生地を台の上に落下させます。

よく伸ばせていたら、ボールから割とキレイに剥がれるはずです。

 

またその上に粉をよくふり、手にくっつかなくなったら、生地をできるだけ大きい四角形に伸ばします。

 

そして左右を真中の方に、パタっ、パタっとたたみます。細長くなったら、今度はそれを丸めます。


そして継ぎ目が見えなくなるように、生地を伸ばして継ぎ目を埋めます。これがけっこう難しいですが、まぁ何回かやれば慣れるはずです。

 

できるだけ丸い形にしてやり(ひらべったくしない)ベタベタするところがあれば粉をかけてやります。

 

そして布の上にも軽く粉をふるって、その上に生地をのせ、それを小さいボウルの中に入れてやり、上部も布で覆います。

 

それをレジ袋などに入れて軽く密閉させます。大きい穴が開いていたら別ですが、そこまで完全に密閉させる必要はないです。てきとうに。

 

それを冷蔵庫に入れて、6時間~24時間寝かせます。

24時間以上寝かせると、どうなるかわかりません。興味がある人はやってみたらいいと思います。醗酵してるので、腐りはしないはずです。

 

今回は夕方の5時に冷蔵庫に入れたので、次の日の朝に焼きました。15時間くらい冷蔵庫の中にいたことになりますね。

 

サワードウを焼く人のほとんどが、ダッチオーブン(ストウブ)のような特別な鍋を使っていると思いますが、私はそのようなお高い物は使いません。要は蒸し焼きにすればいいみたいなので、生地をこねるときに使ったステンレスのボウルを被せて焼きます。

 

うちのオーヴンもシンガポールでは最安値のやつですが、250度まで上がるので十分です。

まずオーブンをマックスの250度に設定して、ボウルも入れた状態で予熱します。

 

その間にクッキングシートと、粉(なんでもいいけど、今回はとっとと消費したかったチャパティ用のインドの全粒粉)と、粉ふるいと、包丁と、ペンチを用意し、冷蔵庫からサワードウちゃんを取り出します。

サワードウは15時間も待ったせいか、パンパンに膨れてすごくいい感じでした。

 

ここからはなるべく早く作業します。時間が経つとサワードウが柔らかくなり、フニャーっとしちゃうので。

まずはクッキングシートの上に、生地をのせ、粉ふるいで粉をふりかけてから、包丁かなにかでテキトーにさっと切り込みを入れます。

しかし包丁をしばらく研いでなかったので、切れ味がものすごく悪く、せっかくこんもりしてたサワードウをじゃっかん潰してしまいました。

 

平たくなるとちょっと不細工なので、本来ならここはよく切れるやつでスパッといきたいところでした。でも味には影響はないので気にしません。刃物が嫌いな人は、ハサミとかで適当にバッツンバッツンやってもいいと思います。まぁ適当に。

 

そして予熱が5分くらい経ったところで、すばやくオーブンを開けて、ボウルを取り出して、天板の上にサワードウをのせ、そこにボウルを被せてオーブンに入れ、すぐに閉めます。

ここから250度で30分焼きます。

ボウルにオッサンの裸体が映ってますが気にしないでください。

 

そして30分後、ボウルを取って、さらに180度くらいで10分ほど焼いて、表面がお好みの色に焦げたら完成です。

うちの奥さんは焦げが嫌いなので、浅く焼く様にしてますが、やっぱりある程度色があったほうがかっこいいですよね。

 

やっぱりちょっと平たくなってしまいましたが、香りも硬さもいつも通り。食欲をそそります。

 

取り出したサワードウはまだ切りませんよ。

冷めるのに1、2時間かかると思いますが、冷めていくと匂いも強くなってきます。

冷めたら、やっと切って食べてもいいのですが、私は冷めてからもしばらく切らずに置いておきます。最低でも4、5時間後でしょうか。1日以上待つ人もいるんだとか。

 

焼きたてパンは美味しいんですが、サワードウはやっぱりある程度時間が経ってからのほうが美味しいです。でも好みはそれぞれですから、食べるタイミングはご自由に。

 

ということで、ちょっと我流ですが、わたしなりのサワードウの焼き方を紹介してみました。参考になれば嬉しいです〜

 

 

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