シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

ベトナム旅行/ホーチミンの柔道クラブで練習してきた 後編

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ベトナム旅行/ホーチミンの柔道クラブで練習してきた 前編 - シンガポール漂流生活

 

道場ではやはりもう練習が始まっていました。見た所全部で20人くらいで、黒帯を締めているのは5人くらい。他の色帯(黒帯以外)の人たちは、学生が多い感じでした。

タイ先生は、とりあえず黒帯の方達だけ我々に紹介してくれました。みなさん英語はあまりできないみたいで、ニッコリしてくれたり、恥ずかしそうにちょっと微笑んだり、リアクションは様々でしたが、みんなとても優しそうで安心しました。

 

そしてついに先生から本日の練習の詳細が。

 

なんでも好きにやっていいよ!とのこと(笑

 

どうやらこの道場の練習スタイルは、各自が練習したい事を練習するという、超自由スタイルで、現に奥のほうでは色帯の人たちが打ち込み(技の反復練習)をし、手前では黒帯の人たち中心に乱取り(実際に組み合って技を掛け合う練習)をしていました。

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それではさっそくと、私が手を挙げて空いている人たちの所へ歩みよると、なぜかみんな顔を見合わせて、エーーー聞いてないよ!みたいなリアクションでしたが、すぐに青帯イケメン君が笑顔で立ち上がってくれました。

青帯といえどもなかなか強く、そして若いので体力があり、アラフォーのおじさんは終止攻められっぱなしでした。さらに誰かが時間を測ってるというわけでもないので、4、5分して体力の限界を感じた私から、そろそろやめませんかという自己申告にて乱取り1本目終了です。

私は高校1年のときに黒帯を取りましたが、そのときの私よりも彼の方が絶対強いと思います。海外は日本よりも黒帯を取るのが難しいので、色帯だと思ってなめちゃいけないですね。

 

私のあとに続いて他の二人も乱取りをし始めました。

香港人メンバーは、道場で一番強そうな人から乱取りを申し込まれ、案の定ぶん投げられて肩を痛めていました。私に来なくてよかった~。

 

各自2、3本乱取りをし、1時間くらい経った頃、1度練習が終わり、休憩時間になりました。これから30分ほどの休憩をはさんで、8時からまた第二部です。こういう練習スタイルは日本の道場では聞いた事がありません。

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休憩時間には堰を切ったように、色帯の若い人たちが英語で話しかけてきました。大学生と社会人が半々くらいで、英語が話せる人がけっこういます。このあとの旅行中でも感じましたが、大人よりも若い人達のほうが英語は上手で、外国にも興味を持っていると思います。

彼らが言うには、この道場では週に3、4回練習があるが、来週はベトナムの解放記念日があり、週末にはホーチミン市の柔道の大会があるから、来週はどこの道場も閉まっているそうです。あわよくば、来週もう一回くらい練習したかったのですが、残念です。

 

さて充分おしゃべりしあとに練習第二部が始まりましたが、おしゃべりをしてる人はあいかわらずおしゃべりを続けます。さすが超自由スタイルです。

私はせっかく来たので、色帯の人たちとまた2、3本乱取りをしたり、その合間にみんなのおしゃべりに加わったりしました。

建国の父、ホーチミンが残した言葉にこんな言葉があります。

 

「 独立と自由ほど尊いものはない 」

 

この道場の超自由な練習スタイルも、もしかしたらベトナム人の自由を大切にする考え方から、自然に生み出されたスタイルなのかもしれません。考え過ぎだと思いますが。

 

そしてあっという間に練習第二部も終わり、最期に整列してお互いに礼をするわけですが、その一番最期に、みんなで「オッス!!!」というかけ声をしました。

それは空手のかけ声であって、彼らは勘違いしている、と思う人もいるかもしれませんが、私はベトナムの方々の、日本の武道に対する熱い想いを感じました。やっぱり海外で練習するっていいですね!

 

練習後はみんなで写真を取り合って、あとは着替えてみんな散り散りに帰って行きました。タイ先生、道場のみなさん、今回は本当にありがとうございました。

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さて練習も無事に終わり、このあとフランス人も合流して、彼らが待ちに待ったパーティータイムの始まりですが、それはまた違う記事で。