シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

ドイツが生んだ万能スプレッド「グリーベン・シュマルツ」

最近、週一でサワードウを焼いています。

丸型じゃなくて、長めのバゲット型で作ってます。

 

いつもただバターを塗って食べていたんですが、バターもなかなか高いし、カロリーも高そうだから(それの何があかんねん)、ちょっと他のバリエーションもないかなということで、先日レバーペーストを作ってみました。

 

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YouTubeの三國シェフのチャンネルで見つけたレシピで、ドライレーズンが少し入ってるのがポイントです。

#182『鶏レバーペースト』の作り方 |シェフ三國の簡単レシピ - YouTube

 

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バターで玉ねぎとレバー(鶏じゃなく豚のレバーを使いました)を炒めて、生クリームを入れ、塩コショウで味を調え、ブレンダーでペースト状にしたあと、レーズンを入れて混ぜるんです。

ああ、レシピを読んだだけでよだれが出てくる。

料理好きにとっては、料理のレシピってポルノと同じだなと気づきました。活字にすると官能小説。動画にすればエロビデオ。

チン〇こそ勃起しないものの、口の中でじっとりと愛液(よだれです)があふれ出し、思わず吐息が漏れてしまいます。

 

ちなみに三國シェフ、私が持っている日本人の典型的なゲイのイメージとほぼ同じなんですが、実際どうなんでしょう。ゲイの人ってほんと多才ですから。

 

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上記のレバーペースト、ほんと美味しいんで是非作ってほしいですが、これだけじゃお里が知れるでしょと思い、もう一つくらいパンによく合うスプレッド(パン等に塗るもの)を作ろうと思って色々検索してみたら、こんなのを見つけました。

 

ラードで作るドイツのスプレッド、

Grieben Shmaltz(グリーベン・シュマルツ)

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ラードとは豚の脂肪、または背脂のことです。

グリーベンは、脂肪から取れるベーコンキューブのような固形物。

シュマルツとは「溶かした物」みたいな意味らしいです。

 

なぜ数あるスプレッドの中から(実はそんなにない)これを選んだかというと、近所のスーパーにいつもラードが安く売ってたんで、これどうやって使えばいいのかなとずっと気になっていたんです。

 

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このグリーベン・シュマルツ(以下"シュマルツ")のレシピなんですが、日本語ではほとんどなくて、海外のレシピを見てなんとか自分なりに作ってみました。

ざっくり言うと、刻んだラードを火にかけて溶かし、そこに刻んだタマネギとリンゴを入れてラードで揚げ、塩こしょうで味を整えて冷やすだけ のようで、非常に簡単そうです。

 

【参考にした動画とサイトは以下】

Griebenschmalz - German Pork Lard Made Easy At Home - YouTube

Griebenschmalz - German Pork Lard Made Easy At Home

 

 

これをさっそくレシピ通りに作って、サワードウに塗って食べてみましたが、想像していた通りの味で、たしかに美味しい。

だって、味のついた濃厚な脂の中に、ポテトチップスの袋の底のほうに溜ってるようなカリッカリの揚げカスみたいなやつがたくさん入ってるんです。揚げ物系が好きな人には、間違いないでしょう。

しかし同時に、毎日こればっかり塗って食べててもどうなのかなぁという考えも頭をよぎりました。

 

ところがどすこい、さすがソーセージや、ベンツや、チョビ髭の独裁者を生み出した偉大なゲルマン人!少しずつ、このシュマルツの万能性、大きな可能性に気づき始めました。

 

まずは、炊き込み御飯を食べていたときです。ご飯がちょっと薄味だったんで、このシュマルツを何気なくかけてみたら、あら美味しい!

次にインドカレーを作ってたときに、味がいまいち決まらなかったので、シュマルツを入れてみたら、あらまた美味しい!

サラダのドレッシングがいまいちだったんで、シュマルツを入れてみたら(略

チャーハンにシュマルツを入れて(略

グリーンカレーにシュマ(略

ポテトサラダに(略

卵焼(略

 

ちょっと話を盛ってそうですが、本当にそれくらい万能だと思いました。マヨネーズや醤油をなんにでもかける輩がいますが、そこまで癖は強くありません。所詮は塩気のついた脂ですから。

豚の脂だなんて、身体に悪そうと日本人には思われそうですが、一日にコップ一杯も飲めとか言ってるわけじゃありませんし、それに市販の安い植物油なんかよりは身体に良いと思うんですが。(個人的な意見です)

 

というわけで、これは人におすすめしてもありだなと思ったので、日本語で作り方を説明したいと思います。

 

今回は作りやすい量でいきます。

完成すると小瓶1個分(200ml, 200g)くらいになるはずです。

 

【材料】

  • ラード 300g
  • りんご 1個
  • たまねぎ 1個
  • 塩・胡椒 少々

 

まずスーパーでラード(豚の背脂)を買ってきます。

300gで1ドルちょっと(80円)です。やっすーーー

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ラードを細かく刻みます。

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それを鍋に入れて弱火〜中火くらいで火にかけます。

すぐに脂がとけ始め、5分から10分くらいで固形物(おまえがグリーベンだな!)が現れます。

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そうしましたら、一度火をとめ、固形物を取り出して(捨てないでね)、溶けたラードも濾します。

これでラードが、液体の脂と、固形物に別れました。

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この固形物ですが、一口食べればわかりますが、シンガポールの、プロウンヌードル(虾面)や、ホッケンミー(福建面)にいつも添えられてくるアレなんです。こうやって作るんですね。わかったとき感動しました。

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ほんで次に、リンゴとタマネギを1個ずつ、みじん切り(角切りでもよい)にします。

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鍋に液体のラードを戻して、それをまた火にかけ、熱くなったところへ刻んだリンゴとタマネギを入れて、キツネ色になるまで揚げます。

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だいたい10分くらいで、色がついてくるので、そうしたら固形物もその中に入れてしまいます。

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それでさらにいい感じの色になるまで揚げてください。

たぶんここから数分でいいと思います。

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がしかし、私はなんと揚げ過ぎてしまいました。ちゃんと色の経過を見ていなかったんですね。気づいたらかなりこんがり。これは揚げ過ぎです。失敗例と言ってもいいでしょう。こうなる手前で火を止めたほうがいいですよ。

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火を止めたら、また固形物を全て取り出します。

そして液体のラードも、さっきと同じように濾します。

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そうしたら、キレイに濾されたラードの中に、揚げた固形物を好きなだけ入れてください。全部入れるとちょっと多過ぎかなと思います。

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そして、私はここで塩と胡椒を、味見しながら入れてしまったんですが、ここではまだ塩と胡椒を入れない事をおすすめします。

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これを一度冷蔵庫に入れて、少し固まらせてください。その少し固まった状態のところに塩こしょうを、味見をしながら少しずつ入れて混ぜてください。

液体のときに入れると、味見しずらいです。私は結果的に入れ過ぎて、ややしょっぱくなってしまいましたから。

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そして味が決まったら、瓶に移し入れて冷蔵庫で1時間くらい冷やしましょう。

これで完成です!

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あとはパンに塗るなり、ご飯にかけるなり、乳首に塗って愛犬になめさせるなり好きにおやり!この変態が!!

 

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今回はレシピ通りにリンゴとタマネギを入れてみましたが、他にもハーブとか色んなスパイス入れてみるのもいいかもしれませんね。チリとか入れて辛くしてみたら、ドイツ人もびっくりでしょう。

 

今回もまた、少しマニアックなレシピを紹介しました。

気に入った人はぜひ作ってみてください。

でも脂ですからね、食べ過ぎたらゲルマン人みたいになってしまうよ

(それの何があカーンねん)

 

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