シンガポール漂流生活

シンガポール在住歴12年、日本語教えたり、絵描いたりして、なんとなく生きてます。

え?! まだマスクしてないの?

前にも書いたようにシンガポールでは先週から、30日間の部分的なロックダウンがスタートしました。

Circuit Breakerという名前で親しまれているみたいですが、日本語だと「回路遮断機」みたいな意味です。感染拡大をここで食い止めるぞということですねきっと。知らんけど。

新しい言葉を作って、メディアを使って浸透させる、これでシンガポール人のハートはがっちり掴むことができます。とにかく新しい物やトレンド、一体感みたいな物が大好きですから。

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このサーキットブレーカーですが、日に日に厳しくなっていっています。

まぁどこの国もそうです。制限というのは、徐々に上げていかなければ、反発が強いですから。とくにシンガポール人のように心臓の弱いナイーブな人達には、不安を与えるような事は絶対にしてはいけません。

 

徐徐に少しづつ制限を強くして、気づいたら人権なんて微塵もない生活になっていた。もしそうなったとして、シンガポール政府は、正当性のありそうな理由と、あなたの我慢がみんなの為に必要なんですよ、それができたあなたは素晴らしい!という事を長きに渡って国民の心理に擦り込んでいるので、大半の人は文句など言いません。

素晴らしい。シンガポール政府は、国民をほぼ完全にコントロールする事に成功したと言っていいんじゃないでしょうか。

 

それでも反発する人や、未だに制限を遵守しない人がいますね。

しかし、もちろんそんな事も、政府には想定の範囲内です。むしろ彼らのおかげで制限を妥当性をもって、さらにエスカレートする事ができるのですから、想定の範囲内というよりは、必要不可欠な存在と言っても過言ではないでしょう。

 

そんなシンガポールでは、昨日から外出時のマスク着用が義務づけられました。これはマスト(must)です。マスクはマストです。

なのでマスクをしてない人は、その手の人に見つかると、初回は罰金300ドル(22,000円)、二回目からはぶん殴られて牢獄に放り込まれても文句は言えません。

 

私は毎日必ず、朝晩と2回外に出て散歩や軽い運動をします。もちろんずっと前から言われなくても外出時にマスクはちゃんと着用していました。コロナじゃなくて、政府が怖いので。

そして昨日も夕方に、晩飯を買いに行くついでに近所をブラブラ歩いたんですが、なんと未だにいました。

マスクをしてない人。さらに、公園のベンチに貼られているテープを破って、そこに数人で座ってダベっているおじさんたち。

オジさん達にいたっては、見たときに軽い感動を覚えました。

神(お上)をも恐れぬこの所業!

 

完全に私の想定のはるか上をいっています。

300ドルの罰金怖くないの!?

しかもみんな金のなさそうな人達ばっかりですよ。こういう事をなさっているのは。

自分にできない事をやってのける人って、カッコよく見えますよね!!

 

そして昨日友人からある動画が送られてきたんですが、ここでも現在のシンガポールの日常風景が映し出されていました。

どうやってもその動画がここに載せられなかったので、説明と写真だけになりますが。

 

あるドラッグストアらしき場所で、警察官数人がオジさんを1人押さえ込んでいます。

しばらくして警察官がオジさんを鎮圧し、立たせて、落ちていたオジさんの帽子も拾ってオジさんに被せてあげます。

立ち上がり連行されようとするオジさんですが、突如近くにあった棚を蹴っ飛ばし、商品が散乱。そしてオジさんはそのまま警察に連行されて行きましたとさ。

めでたしめでたし?

 

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説明がなかったので、あくまで私の予測ですが、警察官がマスクをしているので、やはり最近の事かと。そしてオジさんはマスクをしないで店に入った事で、誰かに咎められて、ケンカになっていた所を警察に御用、みたいな。

そうだとすると、さきほど私が言っていた、サーキットブレーカーがなんぼのもんじゃい系の方々の1人にあたると思われます。

 

※ 以下のサイトに、万引きの疑いでしょっぴかれたと書いてありました。教えてくださったZaituunさん、本当にありがとうございました。

Alleged shoplifter at Toa Payoh Guardian pharmacy retaliates by kicking during arrest – The Independent News

 

 

この動画、ひょっとしたら見たことある人もいるかもしれませんが、私が一番気になったのは、オジさんを押さえ込んでいる警察官の1人が、オジさんの顔を床に押さえつけようとするんですが、抵抗があるのか、かなり手加減してるように見えたところです。

これが欧米とかの警察だったら、頭蓋骨粉砕するんじゃないかっていう勢いでやりますから。(そういう動画をたくさん見たことがあるという話しです)

 

まだシンガポールの警察は、そこまで鬼にはなりきれないのだなと、ほっこりしました。相手は、抵抗しているとはいえ、自分より非力そうなオジさんですからね。

あとは床に落ちてる帽子を拾って、オジさんに被せてあげるところも。

まぁ以上は私の勝手な感想です。失礼いたしました。

 

というわけで、シンガポール在住の人はこれから数週間、下手すりゃ数ヶ月(数年ってことはないよね?)外出時のマスクはマストですから、気をつけましょうね。

 

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