前回のお話
ランカウイ島 夫婦水入らず旅行その3 マングローブ半日ツアー - シンガポール漂流生活
12月15日(日)
何時かわからないが朝方に目が覚め、また二度寝すると、30分くらいの間にとても長い夢を見た。奥さんと口論をする夢。
夢の中で「何かの終わりは何かの始まりなのだ」と英語で言ったが、その英語の間違いを奥さんに指摘されて「それは論点がずれている!」と怒っている夢。
また目が覚めて、もう一度眠るとまた夢を見た。
高校のときに筋肉隆々だった同級生が、病気かなにかでげっそりと痩せてしまって、目が落ち窪んで真っ黒になっていて、彼の体の心配をしている夢。
目が覚めると7時で、シャワーを浴びて出発の準備をした。
今日はこれから、9時に出発のスピードボートに乗って、隣国タイのリペ島という島に行くのだ。
8時にチェックアウトし、昨日と同じフードコートで朝ご飯を食べた。
Nasi Kuningというターメリックで味付けしたと思われるモチ米のご飯と、魚カレーを食べた。7RM(180円)
なかなか美味しかった。
ホテルの前からGrabタクシーを呼び、スピードボートが出発するTelaga Harbour Marinaという港に向かった。
Grabの運転手のマレー系のオジさんは英語が上手で、ランカウイ島について色々な話しを気かせてくれた。
この島は1980年頃に旅行者が初めてやってきて、1985年頃から政府が本格的にツーリズムに力を入れだした。島の人口は10万人くらいで、ほとんどがマレー系。中華系は島が観光化してから、たくさんの人が移住してきたが、それでも7%しかいない。
おじさんの実家はチェナンビーチの近くにあり、今はホテルが立ち並んでいるあたりは、昔は全部子ども達の遊び場で、みんな海で泳いだり、ココナッツの木に登ったりして遊んだ。
夜には海亀が浜辺にやってくるので、それを見るためにみんなでよく浜辺に寝たらしい。しかし今はもう海亀は来ない。
ランカウイ島にはホームレスはいない。もし貧乏で家がない人がいても、コミュニティーが家や土地を貸して、助けてあげたりするからだ。
おじさんのいとこが日本人の女性と結婚して、チェナンビーチでホテルを営んだり、雑貨を売ったりしている。
そんな話しをしているとあっという間にTelaga Harbour Marinaに着いた。
すでに2、30人ほどの外国人がいる。みんなリペ島に行く人だ。
チェックインをすると、すぐに乗船が始まった。列に並んで出国審査を受ける。
荷物検査などはない。パスポートは船に乗る直前に係員に預けた。
船内は80席くらいで、TVではロボット犬がテーマのB級アメリカ映画がタイ語字幕で流れている。
スピードボートが出発して、最初は携帯で音楽を聞いていたが、タイに入ったので、インターネットが繋がらなくなった。
マレーシア時間の9時半に出発した船は1時間近くかかって、タイ時間の9時40分頃にタイのリペ島についた。タイはマレーシアよりも1時間遅い。
スピードボートは島には着岸せず、さらに小さなボートへ乗り換えてから浜辺へ上陸した。浜辺の珊瑚を補語するために、大型船は浜辺には近づけないらしい。
私は2年前くらいに一人でここに来たことがあるが、そのときはマレーシアからではなく、タイから来た。
ボートを降りた乗客たちは、浜辺近くのある小屋の前に集合した。しばらくして、タイ人のおじさんがマイクを持って話し始めた。
これから一人ずつ国籍と名前を呼ぶので、受付までパスポートを取りにきて、それから入国審査を受け、入島料を払うのだそうだ。
しばらくして受付カウンターで、いかにもタイ人という顔立ちの青年が、いかにもタイっぽい英語で、名前と国籍を言っていく。
最初は欧米人の名前が呼ばれていたが、すぐ来なかったり、なにか受付で質問をしたりと、全然スムーズに進まず、さっさとせんかい!と叫びたくなった。
イライラしないよう心を落ちつかせようとした。欧米人はアジア人よりも、きっと手続きが面倒なのだろう。
10番目くらいにやっと私の名前が呼ばれて、一人で来たのかと聞かれたので、シンガポール人のワイフが一緒ですと言って、二つパスポートをもらった。それから二人で入国審査へ行き、指紋を取ってスタンプを押してもらい無事に入国した。
ちなみにランカウイ島からワイン1本とビール1本をバックパックに入れてきたが、ずっと肌身離さず荷物を持っていたので、荷物検査は一度も受けなかった。ランカウイから大量に酒を持ち込みたい人は、手持ちのカバンに入れておけば間違いないと思う。
タイバーツを3000THB(10,850円)ほど持ってきていたので、入島料もタイバーツで払った。入島料は一人200THB(720円)。いったい何に使うのか教えてほしい。
それから帰りのボートのチケットも買っておこうと思い、さきほどマイクでしゃべっていたオジさんがいるオフィスへ行く。Satun Pakbara Speed Boatという会社だ。
2日後の朝9時発に、タイ南部最大の都市、Hat Yai(ハジャイ)まで行く、スピードボートとミニバンがセットになったチケットを買った。一人650THB(2,350円)だった。
あとからチケットを買いに来た白人のオバさんが、ここに2週間滞在すると言ってるのを聞いたが、2週間もここで何をするのだろう。
予約したホテルに行こうと歩き出したが、バイクタクシーがいたので、一応値段を聞いてみると、島内どこでも50THB(180円)だという。まぁそれくらいならいいかと思って、タクシーに乗ってホテルへ行った。
5分もかからずに、Walking Streetの東端の方にある、Baan Kasirin Resort 2 というホテルに着いた。
ドライバーに50THB払うと、それは一人の値段なので、二人だと100THB(360円)だという。たっかい。
いきなり洗礼を浴びた。リペ島は物価が高いことで有名だ(私の中で)。
ホテルのフロントのおねーさんは、YOUと飯島直子を足して2で割ったような顔で、ヒジャブ(イスラム教徒の女性が被るスカーフ)を被った愛想の良い女性だ。
12時前だったが、チェックインでき、すぐ部屋に通された。部屋は簡素だが広い。ファンルームで一泊2500円ほどだ。
向かいにレストランバーがあり、ここの宿泊客は10%オフになるらしい。高そうだからたぶん行かないけど。
部屋にもフロントにも冷蔵庫はないらしい。お酒と、チョコレートを入れたかったがしょうがない。チョコレートはドロドロに溶けたが、白ワインは常温でも美味しい事に気がついた。
つづきます
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